Story 03 | 彗星舎のはじまり

私が選んだのは、香川県にある社会人スクールでした。
見学に行き、単なるスキルや資格ではなく、「何か大切なもの」を学べそうな気がしたから。
完全に直感で選びました。
課題で作った、初めての名刺。
自分を表すような、好きなものをたくさん詰め込んだ名刺にしよう。
星、青、好きな曲。
そんな好きなものを詰め込んでつくったデザインが、『星の窓』です。

手触りのいい紙に、余白をたくさんとったシンプルな名刺。
はじめてじぶんがつくったものを講評される日。
何を言われるか緊張で強張る私に、グラフィックデザイナーの先生がこう言いました。
「シンプルだけど、いろいろなものが詰まっていて、どこかストーリーを感じる。」
予期していなかった言葉に、胸がギュッとなって、目頭が熱くなりました。
言葉でうまく伝えられなくても、私が作ったものが、私の代わりに思いを届けてくれる。
「自分」という存在を、まるごと肯定してもらえた気がしました。
眠れずにいた夜、私をそっと照らしてくれていた窓から零れる星あかり。
あの窓を、雑貨にしよう。そう心に決めました。
スクールの最後の課題。
私はクライアントワークではなく、自分の雑貨店のロゴとポスターを作ることを選びました。
その課題の中で制作したのが、「彗星舎」という名前とロゴ、星の窓マグカップの原型です。

「窓からこぼれる星あかりが、そっとあなたを照らしますように。」
この言葉もポスターをつくった時に考えた言葉で、彗星舎のブレないコアな部分でもあります。
自分と同じように、傷ついて暗闇の中にいる誰かの心を照らして、温めたい。
その想いを抱えて、私はデザイナーと雑貨屋としての第一歩を踏み出しました。
