9/1に『星あかり』という楽曲をリリースさせていただきました。
この楽曲を作るきっかけとなった経緯を、少しお話しさせてください。
この曲は作詞を私が担当し、
作曲・編曲・レコーディング、そして歌唱を岡山県のシンガーソングライター沖瀬さやかさんにお願いしました。
なぜ曲を作るに至ったのか。
昔からコミュニケーションが苦手だった自分は、よく音楽に助けられていました。
「なんでもっと上手くやれないのか」「こんな自分が情けない」
そんな気持ちを、メロディと歌詞で、優しく照らしてくれる。
「どうして私の気持ちが分かるのだろう。」
音楽は私の気持ちの代弁者だったのです。
大人になっても、自分が思っていることを伝えられず、歯がゆい想いをしたり、誤解されたり、
相手とコミュニケーションを取りたいと思っても、うまくできない自分に落ち込んでいました。
そんな中、デザインの勉強を始めて、課題で初めて作った自分の名刺の講評日。
デザインで自分の想いが伝わった瞬間があり、
「うまく喋れなくても、自分が作ったもので想いが伝わるんだ」と、
ありのままの自分が認めてもらえたような気がして、泣きそうなくらい嬉しかったことを覚えています。
名刺に自分を表現するものとして考えたものが『星の窓』でした。
ずっと自分がデザインしたグッズを作ってみたいなと思っていたのですが、
何を作ればいいか分からずに、ずっとできずにいました。
でも、星の窓ができた時「これをグッズにしたい」と思うようになりました。
そうした経験を経てできたのが、
「彗星舎」と「窓から零れる星あかりが、そっとあなたを照らしますように」という、
星あかりのような優しい光で誰かの心を温めたいという想いでした。
そうして彗星舎で色々なグッズを作っていく中で、
「大好きな音楽と彗星舎を掛け合わせて、さらに世界観を表現できないかな?」という思いが、
なんとなく頭の中にあったまま数ヶ月過ぎてゆきました。
沖瀬さんとの出会い
沖瀬さんとの出会いは、共通の知人が主催した交流会でした。
こういった集まりも、自分の想いや本心を語るのが苦手で、
名刺交換だけで終わってしまうことが多いのですが、
沖瀬さんと名刺交換をした時に、書かれていた言葉に目が留まりました。
「音楽で人々の心をそっと照らす」
その言葉と共に、ランタンのイラストが描かれていました。
私は星、沖瀬さんはランタンのような優しい光で「心をそっと照らしたい」という共通した想いがあったことに、心がじんわりと温かくなりました。その日はなぜか普段はあまり話せない自分の想いを、沖瀬さんに伝えてみようという気持ちになりました。
「私も似てるかも」
と、ぎこちなく話し始めた私。笑
沖瀬さんは、優しい笑顔でうなずきながら話を聞いてくれました。
まだ出会って数分でお互いのことをほとんど何も知らない状態だったのに、
沖瀬さんは「真がオーソングライターの個人名義のロゴを作りたいからお願いしたい」と言ってくれました。
偶然にも「同い年」「活動を始めてまだ1〜2年」「音楽好き」などの共通点も後押しして、
実際に沖瀬さんのロゴやアルバムのジャケット制作に携わらせていただいたことでより関係が深まりました。
音楽制作はもっともっと先の話で、夢のような話だと思っていたのですが、出会って3ヶ月ほどでこの楽曲制作が始まったのでした。
楽曲制作のプロセス
今回の楽曲は、作品への想いや、ZINE『星あかり』をもとに、沖瀬さんがイメージを膨らませてくれました。
サウンド面や作曲に関してはど素人だったので、私が出したリクエストは、「ギターとピアノで、星のきらめきを表現してほしい」というざっくりとしたものでした。(あと歌詞で「優しい星あかりがあなたを照らしますように」と願うところで、シャラララーという音を入れてほしいとか 笑)
また、私の好きなアーティストの曲で、「序盤は静かに始まり、後半に向けて壮大になっていく雰囲気がすごく好き」ということを雑談の中で話していたのですが、それも反映してくれていました。
ピアノのサンプル音源を聴かせていただいた時点で、イメージ通りで、心が躍りました。
サンプル音源から完成まで、雰囲気やメロディーはほとんど変わっていません。
歌詞は元々沖瀬さんに書いていただく予定だったのですが、サンプル音源を聴いて、歌詞を書きたいという欲が出てきて、
「書いてもいいかな?」とお願いしました。笑
(その時も「その方がいいと思う!」と即答でOKでした。ありがたい…)
何度も何度もサンプル音源を聴きながら、実際に口ずさんでは書き直し、歌詞を完成させ、沖瀬さんに渡しました。
歌とギター、ストリングスなどの楽器が加わり、さらに完成に近づいていることに感動しました。
私がコントラバスをやっていることもあり、楽曲に素敵なコントラバスの旋律も入れてくれています。
いつか私とステージで一緒に演奏しているところを想像して、いれてくれたそうです。
(どこかのステージで共演したい!)
最後まで私の意見やわがままを聞いてくれて、
沖瀬さんは色々とやり方を模索してくれて、最後まで一緒に曲を作り上げてくれました。
無事楽曲は完成し、9/1に無事デジタルリリースすることができました。
届けたいこと
沖瀬さんのお力のおかげで、音楽で気持ちを届けたいという彗星舎の第一歩を踏み出すことができました。
この曲のおかげで想いが伝わり、連絡をくださったり、彗星舎のマグカップを購入してくださったり…
創作活動を通して想いが伝わることへの喜びはかけがえのないものだなと感じます。
この曲はこれから長い道のりを進んでいく、私の大切なお守りです。
沖瀬さん、星あかりで心をそっと照らすような、素敵な楽曲を本当にありがとうございました。
星あかりのページはこちら
『星あかり feat.沖瀬さやか』(歌唱Ver.)は下記サイトで配信中。作曲・編曲/沖瀬さやか 作詞/オノ チハル